撮影用メイクと普段のメイクはどう違うのか
「撮影用メイクって、普段より濃くするんですか?」という質問をよくいただきます。一概にそうとは言えません。カメラの種類、照明の色温度、撮影距離によって、最適なメイクの方向性はかなり変わります。
カメラが肌をどう写すか
デジタルカメラは、肌の凹凸や色ムラを肉眼より強調して写す傾向があります。特に、スタジオのストロボ照明は影を作りやすく、毛穴や小じわが目立ちやすくなります。そのため、撮影用のベースは、カバー力よりも肌の質感を均一に整えることを優先します。
一方、屋外の自然光は柔らかく、肌を比較的フラットに写します。この場合、厚いベースは逆に不自然に見えることがあります。薄付きのリキッドファンデーションを少量使い、気になる部分だけコンシーラーで補正する方法が自然に仕上がります。
照明の色温度とベースの色選び
スタジオ照明は色温度が高く(青白い光)、屋外の夕方は色温度が低い(オレンジがかった光)傾向があります。色温度が高い環境では、ベースの色が青白く見えやすいため、少し黄みのある色を選ぶことがあります。
撮影前に照明の種類を確認しておくことが重要です。カウンセリングで撮影場所と時間帯を教えていただくと、ベースの色と質感の方向性をあらかじめ決めておくことができます。
フィックスミストの使い方
撮影用メイクでは、仕上げのフィックスミストが重要な役割を果たします。ミストを使うことで、パウダーの粉っぽさが抑えられ、肌に密着した自然な仕上がりになります。また、長時間の撮影でも崩れにくくなります。
ただし、ミストの量が多すぎると、ベースが流れてしまうことがあります。距離と量の加減が必要で、これは経験によって調整しています。
撮影用メイクは、カメラと照明の特性を理解した上で組み立てるものです。撮影の詳細を事前に共有いただくほど、当日の仕上がりの精度が上がります。